2009年ノーベル医学・生理学賞
2009年ノーベル医学・生理学賞(2009年10月5日発表)
「テロメアとテロメラーゼによる染色体の保護メカニズムの解明」
"for the discovery of how chromosomes are protected by telomeres and the enzyme telomerase"
・エリザベス・ブラックバーン(Elizabeth H. Blackburn):1948年オーストラリア・タスマニア島生まれ。カリフォルニア大学サンフランシスコ校。(女性)
・キャロル・グライダー(Calrol W. Greider):1961年アメリカ生まれ。ジョンズ・ホプキンズ大学。(女性)
・ジャック・ショスタック(Jack W. Szostak):1952年イギリス・ロンドン生まれ。ハワード・ヒューズ医学研究所。
私たち人間のような、真核生物の染色体にある部分がテロメアです。テロメアは、染色体を保護する役割を持っています。しかし、細胞が分裂するたびに染色体が短くなることが、以前から予想されていたものの、そのしくみは分かっていませんでした。
ブラックバーンは1980年、単細胞生物「テトラヒメナ」のDNAを解析して、テロメアの塩基配列を特定しました。ショスタクは、パン酵母の細胞内にテロメアを入れることにより、染色体が老化から守られることを見つけました。 ブラックバーンは、さらにグライダーとともに、短くなったテロメアを伸ばす酵素「テロメラーゼ」を発見します(1984年)。つまりテロメラーゼは、細胞の老化を防ぐはたらきを持つ酵素です。
テロメアの存在が細胞の分裂回数を決めているので、細胞の老化の研究という点で注目されています。また、細胞が無限に殖えていく能力を持つ「ガン」の研究などにも、重要であるといわれています。
なお、自然科学分野で女性2人が同時受賞するのは初めてのことです。
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