アリスはどこにいる
アリスはどこにいる
3D映画が流行っていて、映画配給会社の興行収入は記録的なものになっているそうです。映画だけでなく、家庭で見るハイビジョンテレビも3D化され、多くのメーカーがこぞって発売しています。今年は「3Dテレビ元年」と呼ばれ、ブームの予感。
映画にしてもテレビにしても、大画面は当たり前で、さらに高精細になってきました。音響とも相まって、映像が発する迫力は段違いです。さらにそれが立体的に見えるようになったのですから、3D映像の持つインパクトはまさにケタ違いです。
画面からは、右目用・左目用、それぞれ別々の映像が送られており、それを専用メガネを通して、右目・左目で見ます。そうすることで、疑似的に立体的に”感じてしまう”のです。本当は画面は平面なのですから、ようするに「錯覚」ですね。
リアルすぎて、酔ってしまう人もいるとか。また、画面を水平にして見ないと、かなり目が疲れるそうです。つまり、ソファーに寝転がって見る、というのは避けた方がいいんですって。
もし、テレビや映画が無かった時代の人がタイムマシンで現代にやって来て、今の3D映像を見たならば、リアルすぎるので、かえって技術のすごさに気がつかず、驚きもしないかもしれません。
そう考えると、そんな昔の人たちのことが、ふと、うらやましく思えます。本を読むことだけで、頭の中にその物語の”世界”をつくり出していたのでしょうから。もちろん、専用メガネなんていりません。後世にも語り継がれる、素晴らしい物語では、その本を閉じたとしても、主人公が駆け回ってる様子が見えるのです。
アリスさん、あなたはどこにいるのですか。映画の中にも、3Dスクリーンの中にもいませんよね。不思議の国、それとも鏡の国かしら。いいえ、アリスはきっと、私たちのイマジネーションの中にいるのです。
(やすだ)
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