ギヤチェンジ
ギヤチェンジ
ものごとがうまく連動しないことを「歯車が噛み合わない」といいます。似たような言葉で「歯車が狂う」がありますが、こちらは、順調に進んでいたことがうまくいかなくなる様子を表しています。また、「しょせん、組織の歯車にすぎない…」などのように、小さい要素の一つであることを喩えるときにも歯車が登場します。どうやら、歯車はネガティブな表現によく使われるようです。
普段の生活で、歯車を見かけることは少なくなりました。辛うじて、自転車のこぐ部分に見ることができます。しかしこれは歯車同士ではなく、歯車とチェーン(鎖)の組み合わせです。機械式の腕時計・目覚まし時計・柱時計などを分解してみれば、精密に歯車が噛み合い、寸分の狂いなく回転し連動している様子が観察できます。米粒ほどの小さな歯車も、健気にはたらいています。
クルマでは、マニュアル車が新車として販売されることは減り、今では普通乗用車のほとんどがAT(オートマティック・トランスミッション)車です。もちろんAT車にも歯車(ギヤ)は使われていますが、加速やトルク(回転力)を切り替えるためのギヤチェンジが自動的に行われるため、私たちが歯車を意識することは無くなりました。そのおかげでずいぶんとクルマが運転しやすくなったのは事実なのですが。
なんらかのしくみがあり、そしてそれがうまく機能してこそ、ものごとがまわる。その背景に、「歯車」という比喩を思いついた昔の人の感性はとても粋です。もし歯車が噛み合ってなかったら、全くクルマは動かないですし、歯車が狂っていたら、いくつかの歯車が変にぶつかり欠けてしまい、時計は壊れてしまいます。
「うまくいく・いかない」だけでなく、「さらにもっと」を考えるときにこそ、自分の中の「歯車」を意識したいと思います。そう、ギヤチェンジを能動的にそして効果的に行えるように。
=ちょっとオマケ=
歯車は、英語では”gear”。発音上は「ギア」が近いとされるが、JIS(日本工業規格)では「ギヤ」と表記することを定めている。
(やすだ)
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